- 有毒中藥現代研究與合理應用(第2版)
- 杜貴友 林文翰 王福清主編
- 4617字
- 2025-03-18 21:13:44
序三
「人類は紀元前から毒物に関して経験的に知識を持っていた。例えば紀元前400年頃、合理的醫學術を世界に広めたヒポクラテス(Hipprocrates)は多くの毒薬について記述してぃる。特に、治療の目的、または過剩投與による毒物の吸收を制御することを試驗した。これは近代毒性學の原形である。ギリシャ人は処刑の方法一つとしてドクニソジンを使用し、口—マ人は毒を政治目的で暗殺に使った。実際,毒の分類を最初に考え出したのはネロ法廷におけるギリシャ人デオスコリデス Dioscoridesである。その後、毒に関する學問を系統的に開拓したのはParasersus(1493—1541)である。」彼、「すぺての生體異物は毒であり、毒でなぃものは存在しなぃ。毒物か薬物かを區別するのはその用量による。」“All substances are poisons;there is none which is not a poison.The right dose differentiates a poison from a remedy.”と述べてぃる。彼は醫者であったが、同時に現代の毒理學、薬理學、治療學にも多くの功績を殘してぃる。彼はそれまでの非科學的で単に伝統的、宗教上の理由で使用されてきた薬物に関する考え方に反対して獨自の概念を提唱した。すなわち、薬物と毒物toxicon的は基本に同じもの考え方である。その主張は、(1)毒物、薬物の効果、毒性を知るためには実験することが必要である、(2)薬物の治療効果と毒性は明確に區別されるものではなぃ、(3)これらの性質は用量によって區別出來るものである、(4)種々の薬物の治療効果や毒性は、その特異性の程度確かめることが 重要である。
「近代毒性學の創始者としてはオルフイラOlfila(1787—1853)を挙げることが出來る。彼はスペイン人醫師で、後でパリ大學で毒性學を獨立した科學として確立した。國王のルイ18世の侍醫として高い地位を占めた。オルフイラは數千匹の犬を使って毒物の影響を実験した。同じ頃マジアンヅーMagendie(1783—1855)は、原住民が用いてる“矢毒”に関心を持ち、ェメチンとストリキニーネの作用に関して研究した。その研究は後に彼の弟子であるクロードベルナールClaud Bernard(1813—1878)に受け継がれた。また、同じ頃に、ルイスレーウエソLouis Lewin(1854—1929)は、メチルアルコール、エチルアルコールの毒性や、阿片の慢性作用、植物性幻覚物質などの作用について研究した。これらの長い歴史の中で、毒性植物は薬として使用される様になったが、あくまでも毒性は殘っており、使い方により治療薬にもなり毒にもなった。」
毒性中薬は毒性の高い成分を含むものが多いので、その使用には十分な注意が必要である。もしそれが急性毒性を示さなくとも、慢性的使用において何らかの毒性が現れないとは限らない。したがって、目的に応じて用量と投與期間を適切に決めることが、毒性中薬が薬物として有効か、毒物として危険かを決める要因となる。
「日本では、漢方薬は一般に溫和な薬理効果を示すことから、一部の人々は副作用が無いとの間違って伝えられている。広防己や関木通などの漢方薬に含まれるアリストロキア酸は腎臟に障害を與える疑いがあった。また、漢方薬と西洋薬の成分の相互作用も大変危険である。漢方薬であるビヤクシが、西洋薬の代謝に與える影響を調べた。その結果,ビヤクシの成分が西洋薬の代謝を阻害することにより血中濃度を大きく上昇させることがわかった。一方、漢方薬の使用は古代から現代に至るまで人間の生活に大きく関わってきた。日本における漢方薬の歴史を知るために、奈良の正倉院(しょうそういん)に保管されている薬物が調査された。それによると、かつて中國、韓國、シルクロ一ドを經て日本に入ってきた薬物の名前が記されている。その中で最後の六十番目のものが古代毒物 「冶葛(やかつ)」である。また、七世紀には、中國の唐で編纂された法律書 「唐律疏義」の中に殺人目的で使用し死刑に該當する毒物として冶葛、烏頭、附子の名前が挙げられている。烏頭、附子は今日でも、殺人の目的に使用されることもある位危険な毒物である。「冶葛」は木の根であって、原植物はアルカロイドを含む毒草である。ある種の植物成分は使い方によっては発癌性を示すものもある。例えぱ、ソテツの有效成分であるサイカシソCycasinである。急性毒性として、神経障害が知られており、慢性毒性では肝臟、腎臟、腸管などに腫瘍を発生することがある。また、キク科Senecio屬の植物100種類以上にヤネシオアルカロイドガ含まれており、肝臟障害や、肝癌、肺癌などの腫瘍形成が知られている。」
一般に、薬物と毒物の有効性と毒性を考える場合、用量—反応(dose-response)または用量—効果(dose-effect)の概念が実用上極めて重要である。薬物の危険度の程度は、薬物への暴露時間と暴露量のかけ算で表される。すなわち、単回投與でもそれが高用量であれば何らかの急性毒性癥狀が現れる。逆に、低用量でも長期間の反復投與により慢性毒性が現れる。薬物の毒性が現れる場合にはその薬物が身體の特定の部位において毒性を示す程の高濃度が蓄積したときに現れる。ある薬物の場合は蓄積までに時間がかかる場合には癥狀が現れるまでに時間がかかることがある。したがって、有害反応が現れるか否かは、その薬物の化學的性質、物理的性質、暴露狀態、個人の感受性などにより変動する。「副作用」の意味は使用目的以外のすべての作用のことをいう。つまり、薬理作用を示すのに必要な身體の部位以外の場所に薬物が大量に作用したときに目的以外の作用が現れる。これを副作用という。これに対して,毒性とは治療効果とは直接関係の無い作用であるが、場合によっては投與量が大量の場合は薬理作用が毒性に変わることもある。日本では、「諸刃(もろは)の劍(つるは)」という言語がある。普通の刀(剣)は片側にのみ刃がついているので普通に使うものを切るときは安全であるが、もし、刀の兩側に鋭利な刃がついているものでは、使い方によっては自分をも切ることもあり非常に危険なことになる、ことを意味している。つまり、普段は安全に使っているものでも、使い方を間違うと非常に危険になることであり、毒性中薬もその使い方次第では薬物にもなり毒物にもなる。
毒性中薬は現代中國の中で使用されている中薬の約15%を占あており、種々の病気の治療に大きく貢獻している。今回再訂して出版する「毒性中薬の現代研究と臨床応用」は、この領域の專門家により毒性中薬に関する科學的知識をすべて網羅しており、今後の中國における中醫學の発展に大いに役立つことが期待される。藥はときには毒になり、毒は使い方によっては薬になることを強調したい。
元國際毒理學連合會副主席,千葉大學名譽教授
佐藤哲男
2022年3月於日本
人類在公元前就具備了有關毒物的知識,早在公元前400多年,希波克拉底向世界推廣合理的醫術,記錄了很多毒藥。特別是他通過實驗來控制治療的目的和超劑量給藥所引起的毒物吸收,這就是近代毒理學的原形。希臘人曾使用毒人參作為處決犯人的一種方法。羅馬人也將毒物用于暗殺以達到某些政治目的。最早將毒物進行分類的是奈羅法庭的希臘人Dioscorides。在他之后Parasersus(1493—1541)系統地挖掘了有關“毒”的知識。他認為“凡是體外異物都有毒,無毒的物是不存在的,如何區別是藥物還是毒物取決于它的用量(All substance are poisons:there is none which is not a poison.The right dose differentiates a poison from a remedy)。”他是一位醫生,同時在現代毒理學、藥理學和治療學上有很多的貢獻。他反對非科學地、單純地以傳統和宗教的觀念使用藥物的做法,獨自提出了自己的概念。他認為:①必須進行實驗才能了解毒物的毒性和藥物的效果;②不能把藥物的效果和毒性完全分割開來;③可以通過調節使用劑量來區分藥物的效果和毒性;④確定有關各種藥物的效果和毒性的特異性是很重要的。
近代毒理學的創始人應該推舉Olfila(1787—1853)。他是西班牙的一位醫生,在巴黎大學把毒理學確定為一門獨立的學科。他曾是國王路易十八的御醫,有過很高的地位。Olfila曾經使用過數千只犬做實驗來研究毒物的作用。同時代的Magendie(1783—1855),曾對土著居民使用的“毒箭”產生興趣,研究了吐根堿和番木鱉堿的毒性作用。后來他的弟子Claud Bernard(1813—1878)繼續進行這方面的研究。同時代的 Louis Lewin(1854—1929)還研究了甲基乙醇和乙基乙醇的毒性作用、鴉片的慢性作用以及植物性致幻物質的作用。
在漫長的歷史過程中,有毒植物漸漸地被用作藥物。具有毒性的植物,因使用方法不同可以成為治療藥物,也可以成為毒物。有毒中藥含有很多毒性很強的成分,毫無疑問在使用時應十分注意。即使沒有急性毒性,也不能保證在長期使用時不出現慢性反應。有毒中藥是作為藥物發揮它的療效呢,還是作為毒物給人體帶來危險,其決定因素是根據用途正確選擇用量和給藥期間。
在日本有一種誤傳,認為中藥的藥理效果比較溫和,所以中藥沒有毒副作用。在廣防己和關木通等中草藥里含有馬兜鈴酸,現在它被懷疑可引起腎衰竭。而且,中藥和西藥的相互作用也是危險的。
有報道,中藥白芷對西藥代謝的影響,發現白芷中的成分可以阻斷西藥的代謝,從而使西藥的血藥濃度增高。
古往今來,中藥與人類的生活健康關系密切。通過查詢保存在日本奈良的“正倉院”中的藥物,可以了解日本的中藥歷史。“正倉院”里記載了從中國、韓國或經絲綢之路傳入日本的藥物的藥名。排在最后,也是第60位的是古代的毒藥“冶葛”。在7世紀的中國,也就是唐朝,有一部法律書籍叫《唐律疏議》,書中列舉了用于死刑的幾種毒物,如冶葛、烏頭、附子。就是在今天,烏頭和附子也是很危險的有毒藥物。冶葛是樹的根,原植物是含有生物堿的毒草。有的植物成分使用方法不同可以顯示致癌性,例如蘇鐵的有效成分蘇鐵素(cycasin),可以引發急性毒性反應,導致神經障礙,也可以產生慢性毒性反應,導致肝臟、腎臟和腸道腫瘤的發生。在菊科的千里光屬中有100種以上的植物含有千里光生物堿,這種成分可以引起肝功能損傷,形成肝癌或肺癌。
一般在考慮藥物的有效和毒物的毒性時,劑量-反應(dose-response)或者是劑量-效應(dose-effect)的概念是極其重要的。藥物的危險程度可由藥物的暴露時間和暴露量的乘積來表示。也就是說,在單次給藥時,如果是大劑量,那么就會出現急性癥狀。與此相反,在低劑量給藥時,如果是長期反復給藥,那么就會出現慢性反應。一種藥物在身體的特定部位進行蓄積的話,其濃度達到可以產生毒性的高濃度時,就會出現這種藥物引起的中毒癥狀。如果蓄積過程需要一段時間的話,那么到中毒癥狀產生也會有一段時間。毒性反應是否出現,是受這種藥物的化學性質、物理性質、暴露的狀態、個體的敏感性等諸因素所決定的。
所謂“副作用”是指針對于使用目的以外的所有作用而言的。藥物會在身體的必要部位發揮藥理作用,除此以外的部位出現的作用就是“副作用”了。毒性和治療效果沒有直接的關系。當給藥量增大時,藥理作用可以轉變為毒性。
在日本有“雙刃劍”這個詞語。普通的刀(劍)只是單邊開刃,切割時還比較安全,但是雙邊都開了鋒利的刃以后,使用不當就會有傷到自己的危險。也就是說,一般情況下可以安全使用的東西,如果使用方法出現錯誤,就會成為很危險的東西。有毒中藥根據使用方法不同,可以成為藥物,也可以成為毒物。
在今天的中國,有毒中藥約占中藥總數的15%,為各種疾病的治療作出了很大的貢獻。期望這次修訂版的專著《有毒中藥現代研究與合理應用》,能夠全面地匯總在這個領域里進行研究的專家們的有關有毒中藥的科學知識,為中國的現代中醫藥學的發展作出貢獻。
最后再強調一次:“藥”有時可以是“毒”,而“毒”因使用方法不同也會變成“藥”。
原國際毒理學聯合會副主席,日本千葉大學名譽教授
佐藤哲男
(芮茗 翻譯)
2022年3月于日本